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MAIN D’OR (マンドール)  村田英治さん [リポート]

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“ふつうの靴”で勝負をし、世界第3位を獲得した意義。

村田さんとの出会いはFBでした。

ひょんなことから友達申請をいただき、

承認をする際に「取材させてください」と交換条件をつけるという

卑怯な手を使わせていただきまして(笑。

ということで先日、その村田さんが主催する

『MAIN D’OR (マンドール)』の工房にお邪魔してきました。

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工房に飾られたフルビスポークのサンプル

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曲線の連続なのに、とてもシャープな木型

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見た目の美しさと耐久性に優れたシームレスヒールが特徴

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製作途中の中にはあのJesper氏(詳細後述)の靴も

村田さんが作る靴が如何に素晴らしいかは、

あちこちで語られているので検索してそちらを見てもらうとして。

ワタクシが今回の取材でお聞きしたかったのが、

今年の3月にロンドンで行われた

「The World Championships in Shoemaking2019」に参加するに至った経緯や狙い、

そして見事に3位を獲得した意義についてでした。

「もともとはこの大会の仕掛け人であり、

私のお客様でもあるJesper Ingevaldsson(イェスペル・インゲヴァルソン

※スウェーデン在住で、世界的に有名なBlogShoegazingの主宰者)さんから

大会への参加を打診されていたんですよ。

ただこうした大会は、

これから世に出ようとしている若手やアマチュアが参加するものだと思って、

昨年の第1回目は参加を見送りました」。

しかしその大会に世界の名だたるシューメーカーが数多く参加したことを後に知り、

さらに「彼らのエントリー作品を見て刺激を受けて、

第2回大会に参加することを決心しました」。

その時から既に、胸に秘めた想いがあったと語る村田さん。

「いつも自分が作っている、“ふつうの靴”で勝負をしてみたい」と。

第1回大会の入賞作品を見て、芸術性や装飾性、

いかに難しい技術を駆使しているかといった点が評価される傾向にあると感じ、

「ならば」と敢えて真逆の方向に走り始めたと言います。

「それでも上位に入れる自信はありましたし、

何よりも“リアルな靴”で腕試しがしたかったので」。

果たして、そのまま履いて帰れるようなシンプルな作品でエントリー、

世界の強豪を押しのけ第3位を獲得。

村田さんの靴も、3位までの靴のみに参加が許される世界ツアーへと旅立つことに。

(※審査結果はこちらのBlog記事参照)

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今回、村田さんがエントリーした靴(※「Shoegazing」より引用)

「審査のコメントなどを見ると、作りの正確さが評価されたようです。

審査員の中にはジョージクレバリーのボトムメイカーなど、

バリバリの作り手もいましたからね。

そういった方々から、

技術面の細かいところを高く評価してもらったのは素直に嬉しいです。

それに、世界中の靴愛好家の方に私の普段の仕事ぶりを見てもらえるという点でも、

“ふつうの靴”で3位に入れたことは意義があったと思います」。

今年の9月に、凱旋ツアーとなる作品展示イベントが新宿伊勢丹で開催される予定。

(入賞者によるトークショウもあるそう)

世界が認めた“ふつうの靴”を、是非この目で確認したいと思います。

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村田英治さん
1975年、千葉県出身。
実父が靴のパタンナーで、後年、実兄も婦人靴の職人となるなど、靴作りの一家に育つ。
エスペランサ靴学院(浅草)で製靴の基礎を学んだ後、およそ3年間、婦人靴の製作に従事。
 2004年、29歳の時に独立し、『MAIN D’OR (マンドール)』を立ち上げる。
と同時に現在にいたるまで母校エスペランサ靴学院の講師として後身の育成に努めている。

インスタグラム
https://www.instagram.com/bespoke_shoemaker_main.d.or/
https://www.instagram.com/main.d.or_bespoke_shoemaker/

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2019-06-15 12:00 
共通テーマ:ファッション

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