IKIJI(イキジ) [SHOPリポート]
東京下町の工場ブランド、世界へ。
贔屓目なしに日本製品は素晴らしいものが多いと思う。
その一方で衆目を集めるストーリー作りやブランディングについては、
欧米のブランドと比べると決して上手とは言えない会社も多い。
そんな「腕は確かだが口が上手くない」東京・墨田区の老舗工場が共同で、
2011年に立ち上げたファッションブランドが『IKIJI(イキジ)』です。
シャツ専業メーカーとして70年以上の歴史を持つ「ウィンスロップ株式会社」、
1950年創業の老舗カットソーメーカー「精巧株式会社」、
全工程を職人の手仕事で行う革製品の「株式会社二宮五郎商店」など、
長年、大手アパレルのOEMや海外ブランドの受注をこなし、
技術力を高めてきた下町の工場が結集し“粋のグローバル化”に乗り出しました。
和を前面に出さないデザインながら、他の国では見られない独特な色合いや素材感が、海外のバイヤーや消費者から高い評価ているそう
手始めに取り組んだのは、あの伊ピッティ・イマージネ・ウオモへの出展。
2015年1月に実現すると、各国のプレスやバイヤーが展示ブースに殺到するほどの大反響。
その後もフランスの「コレット」、イタリアの「コルソコモ」、
ロサンゼルスの「エイチ・ロレンツォ」など、
各国有名セレクトショップとの契約が相次ぎ、さらに海外での販路拡大を目指しています。
墨田区緑の常設店舗「IKIJIストア」は2014年8月にオープン。
カットソー、シャツ、雑貨、財布、名刺入れなどを取り揃えています。
重厚感溢れるタガネの手作り名刺入れは世界でも類を見ない逸品
カシミア用に商品開発したブラシは毛先がとても繊細
これは珍しい“みんな大好き”ホーウィン社クロムエクセルレザーに型押しした革小物
女性に人気の高いタッセルピンはお土産にも最適
建物は約50年前に精巧株式会社の工場としてつくられたものを、
マーク・ジェイコブス青山店などを手がける設計施工会社がリデザイン。
さらに襖や畳、ガラスや鏡などを墨田区の職人たちがこしらえ、
“下町モダン”を体感できる空間になっています。
近く店頭では秋冬物の新作が立ちあがる予定。
海外の有名ブランド関係者にもファンが多い東京下町工場の実力を、
是非その目で確かめてみてください。
2019-08-21 12:00
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