NYC 横尾直さん [リポート]
それは極めて履きやすい、ファッションアイテムとしての靴。
それまでメンズシューズを覆う閉塞感に辟易としていたんですよ。
特に本格靴と言われるドレスシューズのデザインに至っては、
新たな試みに取り組むのはタブーとばかりに、
作り手も履き手もいまだにカビ臭い規律と制約の中で汲々としているようにしか見えない。
メンズシューズを覆う閉塞感の原因は、
こうした靴に関わる人の"意識の停滞"にあるんじゃないかと疑心暗鬼になっていた時、
靴博で横尾直さんの靴を拝見して一筋の光明を見た気がしました。
「技術とデザインを掛け合わせて、美しい靴を自分なりの方法で作っていきたい」。
そう語る靴はいずれも、重く垂れ込めた雲を軽々と突き抜けるような存在感を放っている。
靴を単品でしか捉えれない人にはデザインがトゥーマッチに見えるかもしれませんが、
ファッションとしてトータルで見ればそんなことはない。
ミニマムなカジュアルスタイルやシンプルなジャケパンなどに合わせれば、
ちょっとしたスパイスやアクセントを与えてくれる。
そういう意味でこれほど合わせやすい靴はないし、極めて優れたファッションアイテムと言えます。
クラシックスタイルの靴もまた、アートピースのように美しい
「これまでは非常にファッションがお好きな方や、
革靴が好きで一通りのブランドを履き尽くした先に
"こういう靴もいいね"とおっしゃる方などにオーダーしていただきましたが、
こだわりを詰め込み過ぎて一般の方が手を出しにくい価格になっているのも事実。
コロナ騒動が収まった頃に個展を開こうと考えていますが、
そこではもう少し多くの方がフランクに履ける靴も用意してみたいですね」。
もちろん個展の詳細が決まり次第、このブログでも紹介させていただきます。
超絶技巧とデザインが見事に融合した、
ファッションアイテムとしての靴を是非その目で確かめてもらいたい。
横尾直さん
NYC代表。東京都出身。高校生の頃にファッション誌でイギリスの靴学校を紹介した記事を読み、靴作りに興味を持つ。文化学院建築学科で建築を学んだ後に渡英。イギリス靴学校コードウェイナーズ・カレッジにて靴づくりの基礎やデザインなどを学ぶ。帰国後にレザーファッションのコンサルティング会社へ入社するも「自身の工房を構え靴づくりをしたい」という思いから、「ギルドフットウェアカレッジ」の1期生として入学、本格的なハンドメイド靴制作に関する技術を学ぶ。
山口千尋氏のセミオーダーブランド『Hall & Marks』の手伝いなどを経て、2003年ごろから本格的に一人で靴づくりを開始。パリのセレクトショップの展示会に出展していた作品をきっかけに、ロンドンやミラノ、フィレンツェなど発表の場を海外に広げるように。2010年以降はイタリアの「MICAM」や「PITTI UOMO」に出展。また「JAPAN靴博」にも続けて出展し国内でも注目を集める。現在、ビスポーク&パターンオーダー靴「Nao Yokoo」と既成靴「KARIBAKI」をメンズ・レディースともに展開している。
URL:http://nyc-art1.com
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2020-06-09 12:00
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