SSブログ
a.jpg

Brusque House パティーヌシューズ(仮) [iTemリポート]

DSC04674.JPG
メンズシューズの歴史の転換点になるかもしれない靴の話。

この仕事を始めて「良かったなあ」と思うことの一つとして、

世に出る前のブランドや商品を拝めることがあります。

業界の個人や法人の方から「ちょっと見てほしい」「意見を聞かせてほしい」と、

企画途中のアイテムなどを見せていただいたり。

ワタクシのようなアマチュアがこうしたテビュー前の商品を拝めるなんて、

普通はありえませんからね。

先日『Brusque House』さんに企画途中の靴を見せていただいた時も

「役得、役得」とほくそ笑みながら写真を撮ってました(笑)。

DSC04698.JPGDSC04699.JPG
パティーヌが美しいこちらのBrusque Houseのオリジナルシューズ、

驚いたのが3万5千円前後で販売する予定だということ。

ここまで美しい靴を、なぜこの価格で流通できるのか。

その秘密はFTA(自由貿易協定)にありました。

代表の佐藤氏が、

先日こちらの記事でもご紹介したパティーヌワークショップを広めるにあたり、

ベースとなる靴をいかに低コストで仕入れるかを模索していたところ、

メルミンジャパン社が開拓したインドのシューズファクトリー、

「affanshoes(アッファンシューズ)」を紹介してもらったところから話は始まります。

先方と合議をした上で、材料を含めすべて現地調達をすることでFTAを成立させ、

関税分のコストを抑制することに成功したのです。

と聞くと「安かろう悪かろうじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、とんでもない。

「アッファンシューズ」はもともとイギリス軍靴の製造を請け負ってきた歴史があり、

また誰もが知ってる某英国超高級靴ブランドのアッパー製造も手がけてきた実績も。

さらにメルミンジャパン社が現地に赴き技術指導をしたことで、

飛躍的に靴の製造技術を向上させているのです。

DSC04720.JPGDSC04724.JPGDSC04728.JPG

ベルルッティとコルテというフランス2大メゾンで

カラリストとして腕を磨いてきた佐藤氏のパティーヌ技術が凝縮した靴を、

3万円台で購入できるのにはこうした背景があるわけです。

DSC04677.JPGDSC04692.JPG
手前の革片がパティーヌ前のアッパーのカラー

DSC04700.JPG
英国ミリタリーラストを使いボロネーゼ製法で仕上げています

DSC04705.JPGDSC04710.JPG
ソールには摩耗に強い軽量EVAソールを採用

ご覧の通りワタクシ好みのルックスに、

ミリタリーラストを使っているだけあって癖のない履き心地。

さらに見た目の重厚感に反してスニーカー並みに軽いなど、

パティーヌ以外にも魅力がテンコ盛り。

これが本当に3万円台で買えるとしたら・・・。

紳士靴の世界にはもう大きな変化は望めないと最近は諦めていましたが、

「もしかしたら今、歴史の転換点に立ち会ってるんじゃないか」と、

そんな大袈裟な気分になってきましたよ。

【ブツ欲NEWS&TOPICS】

TEL2.jpg


2017-11-22 12:00 
共通テーマ:ファッション

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]