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堂薗 顕史さん/麗靴堂 [若手シューズクリエーター応援プロジェクト]

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リペアの職人というより、根っからのプロデューサー。

「“ここに持って行けば必ず直してくれる”と思っていただけるようになりたい」。

そう語る堂薗さんは自身で靴や鞄などの磨きや補色なども手がけますが、

レザーアイテムの修理職人さんや工場をパートナーとして抱え、

修理内容によって最適な人を都度キャスティングする、

いわばプロデューサー的な役割を担っています。

「例えばほつれた部分の縫い直しや、ファスナー修理など、

職人さんによって得意分野が違う。

ですから自分が職人さんの間に入って繋ぎ、最終的に修理を完璧に仕上げるわけです」。

しかも修理を依頼する際は郵送などせず、

必ず現物を持って職人さんのもとを訪れると言います。

「片道2時間ぐらいかかったりするので決して効率的ではないのですが、

お客さんの要望を正確に職人さんに伝えたいので」。

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パートナーには、どんな職人さんがいらっしゃいますか?

「例えば20代でもエルメスのバーキンの構造を熟知していたりと、

普段仕事をお願いしている職人さんはみな知識や経験が豊富な人ばかり。

彼らに色んな仕事を依頼することで、

職人として成長してもらうのが自分の役目だと思っています」。

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プロデューサーとして優秀な職人さんや工場をネットワークするだけでなく、

自己の研鑽も欠かしません。

「靴や鞄の修理を依頼されるお客さんは、こだわりのある方ばかり。

だから知識や見聞を広げるために、あらゆるモノを実際に買って使ってみるんです。

どんな壊れ方をするかまで知っていれば、

“この人に相談してみたい”と思っていただけますから。

おかげでいつもお金が無くなっちゃいますけど(笑)」。

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吸収する対象は靴や鞄に止まらない。

時計やインディアンジュエリーにアートや音楽、

さらに釣り道具に至るまで造詣が深く、

最近は大正ガラスなどの器にハマっているとも。

「知ろうとする人には未来がある。

実際に買って使ってみてモノの価値を体感し、

美意識を身につけて行こうとする人には永遠に伸びしろがあると思うんです。

お客さんから“良いモノを教えてくれ”と相談をされたらアドバイスやご提案ができるよう、

これからも素晴らしいモノに触れて行きたいです」。

ちなみに取材後、ワタクシ所有の超絶変態アイテムの話でメチャ盛り上がりました(笑)。


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堂薗 顕史さん
1984年生まれ。34歳。兵庫県尼崎市出身。地元の高校を卒業した後、服飾の専門学校に入学。2、3年生の時にパリに留学し服作りを学ぶのに加え、アートやジュエリー、ヴィンテージなど街中から刺激と知識を得る。
帰国後に就職した老舗万年筆を扱うメーカーを退職後、靴磨きやメンテナンスに興味が湧き独学で技術を習得。靴磨きで参加していたイベント会場で数々の革の修理業者さんから「一緒にやりませんか」と声をかけられるようになり、徐々にメンテナンス業務の幅を広げ、2015年に現在の工房を構える。
現在はセレクトショップやラフォーレ原宿などのイベントに積極的に出展している。

麗靴堂
住所:荒川区東尾久6-8-9
URL:http://reikado.jp/

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2018-09-15 12:00 
共通テーマ:ファッション

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